コロナ下の転職〜旅行代理店の法人営業▶︎IT企業の「テスター」へキャリアチェンジ〜

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【お知らせ】2023年10月1日にLINE Fukuoka株式会社からLINEヤフーコミュニケーションズ株式会社へ社名を変更しました。2023年9月30日以前の記事には旧社名で記載しています。
 
コロナの状況下で、異業種からIT業界の人材移動が活発化しています。
LINE Fukuokaにおいても、求人サイト「タウンワーク」に掲載している、未経験でも応募可能な「オープンポジション」への2020年度の応募者数が対前比2.5倍に伸長しており、「未経験者のIT業界へのキャリアチェンジ」のトレンドが波及している模様です。
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今回は、コロナをきっかけに旅行代理店の法人営業から、テスター(*)としてLINE Fukuokaに入社された向さんに「未経験のキャリアチェンジ」をテーマにお話を伺いました。
IT業界へキャリアチェンジを希望しているけれどハードルを感じている方の参考になれば嬉しいです。
(*)テスターとは……開発中のプログラムに不具合が無いか試験を行い調べる担当者のこと

―LINE Fukuoka入社前は何をされていたんですか?

向:声優を目指して、上京。3年間、養成所に通いながらIT企業の営業事務やスマホ修理のアルバイトをしていました。
その後、福岡に帰郷し、旅行代理店に法人営業として就職。お客様の出張の航空券の手配や宿泊先のホテルの手配などを行っていました。

―IT業界にキャリアチェンジをしようと思ったきっかけを教えてください。
 
向:コロナで出張や旅行のキャンセルが相次ぎ、感染収束の見通しも立たない中で、「流行病に左右されないように、手に職をつけたい」と思うようになりました。専門スキルが身に付く仕事がないか探してみたものの、コロナでそもそもの求人数が少ない上に、当時は結婚するタイミングだったこともネックになり……。
面接に進んでも、「結婚するなら、家事をしないといけないから残業できないよね?」「すぐに出産する予定はある?」「実は男性が欲しかったから・・・」なんて言われることもありました。
結婚や出産などライフステージが変化しても仕事を頑張りたかったので、IT業界であれば、考え方も先進的で女性も働きやすいのでは?と思い、志すようになりました。 
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―「webデザイナー」や「エンジニア」に比べて一般認知度の高くない「テスター」を選んだのが興味深いです。「テスター」を目指した理由を教えてください。

向:実は、テスターを目指す前はwebデザイナーやエンジニアへの転向も考えていました。ただ、そういった職種って、未経験採用枠でも、「知識的な未経験」は対象外なことが多いです。webデザイナーの友人も専門スクールに通って勉強していましたし、別の会社さんのエンジニアの未経験採用枠に応募してみたら「プログラミングの知識がないのはNG」と不採用でした(笑)

―たしかに、専門スキルを要するWebデザイナーやエンジニアに、未経験でキャリアチェンジするのは相当なハードルがありますよね。向さんは応募前から、「テスター」という職種を知っていましたか?
 
向:IT企業の営業事務をしていた時に、「テスター」という仕事の存在は耳にしていました。
未経験でしたがIT業界で手に職をつけたくて必死だったし、面接官の方に「未経験でもこれから必要なことを学べばいいし、スマホを活用する仕事なのでスマホ修理の経験も活かせると思う」と言っていただいたこともあり、テスターにキャリアチェンジすることを決めました。

―根っからの文系と伺っていますが、IT業界の転職に不安はなかったですか?

向:120%不安でした!(笑)だから、ネット総ざらいするくらいテスターの仕事を調べて、テスターの仕事を勉強しましたし、LINE Fukuokaのブログも読み込みました。 去年の3月にアップされていた、テスターの記事も、業務を知る上ですごく参考になりました。

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―実際に、テスターとして働いてみて、いかがでした? 
 
 向:入社前に身構えていたより、未経験でも働きやすいと思いました。テスターの仕事のメインは、スマホやパソコンを使って、サービスに不具合がないか検証すること。日頃からスマホやアプリの色んな機能を楽しんでいる人なら抵抗はないと思います。

─未経験からのキャリアチェンジだからこその苦労やぶつかった壁などありますか?
 
向:沢山あります!
まずは各サービスの機能用語を覚えること。検証をするには担当外のサービスの機能用語も覚えないといけないのですが、最初はちんぷんかんぷんでした。
後は、サービス仕様の把握。仕様書を読んで、どんなサービスなのかイメージしないといけないのですが、これが難しくて、いまだに自分に最適なやり方を模索しています。
加えて、不具合を見つけるには、開発者も想定外な操作を試す必要があるので、そういった「発想の柔軟性」が大切で、そこも訓練中です。例えば、「テキスト文字を入力してエラーが出ないか」をテストする場合、普通のテキスト入力では問題なく動いたけど、絵文字を入れてみたら不具合が見つかる、なんてことがあります。こういった発想の転換が難しい!
自分が見つけた不具合が改修されて、リリース時にはスムーズに動くようになっていると達成感を感じられますね。

―ステップアップしていくために頑張っていること、挑戦していることを教えてください。
 
向:仕様把握やテストの進め方を上達するために、先輩たちのやり方をこっそり盗もうと必死です(笑) またテスト技法を積極的に学んで、ステップアップに向けて資格なども取っていきたい気持ちです。 
キャリアの目標としては、テスターを統轄するテストリーダーを目指しています。最近、テストリーダーのお仕事も少しずつ経験させていただけるようになりました。
IT業界における自分の市場価値を高めていくためにも、学びながら挑戦をしていきたいです。

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―「女性の働きやすさ」を期待してIT業界を目指された、とのことですが、働いてみていかがですか?

向:女性も男性もみんな活躍しているし、子育てしながら働いている方も周りにいるので、ライフステージが変わっても働き続けられる環境だと思います。
私の部署では、在宅勤務と出社をフレキシブルに併用しています(*)。子どもが急に熱を出した時も、在宅だと側にいられるから安心だね〜と、夫と話しています。
チームで業務をカバーし合う習慣があるので有給を取りやすく、夫は土日休みの仕事ではないのですが、夫の休みに合わせて有給が取れるのもありがたいです。
それから、「自分の業務も終わってやることがないのに、みんなが終わるまで帰れない」みたいな空気が全くないので、ワークライフバランスをとりやすいですね。
(*)取扱う情報やその取扱い方法、適切なセキュリティ対策が実施されているかを考慮し、総合的なリスクを評価した上で在宅勤務の可否を判断しています。
向さんの1日

―向さんのように、未経験からIT業界にキャリアチェンジしたい方へアドバイスをください!
 
向:気にはなるけど自分にできるか分からない。という気持ちで踏みとどまっている人が多いかとは思います。
テスターの仕事は、スマホやパソコンなど普段使っている身近なツールを使って仕事をするので、未経験でも気負わなくて大丈夫です。
自分の経験が活きるお仕事で、例えば、もともと配信サービスで配信をされていた方なら、LINE LIVEの不具合を見つけやすかったり、金融関係のお仕事をしていた方なら金融関係の知識を活かして、ユーザーが困らないように使いやすさの向上に貢献できたり。ユーザー視点が大切なので、みなさんそれぞれの経験が活かせます。
とりあえず、応募して面接で話を聞いてみてください!私のスマホ修理のアルバイト経験がテスターの後押しになったように、あなたのスキルや経験が、思いもよらなかった新たなキャリアを開拓してくれるかもしれません。

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東野&野原マネージャー
―テスターのキャリアパスについて教えてください。
 
未経験の方は、契約社員からキャリアがスタートします。
まずは予め用意されたテストを実行する業務を担っていただきます。
テストを実行することに慣れたら、テスト対象の分析やテストの設計、すべきテストの実装から参加します。ここまでがテストを行うキャリアとなります。
そこからテストの計画立案や、リソースのアサインを行うなどテストプロセス全体の管理をするキャリアに進むこともできます。
いずれの場合も責任範囲の中でより高度化・効率化することを目指していきますし、後進の育成を担当することもあります。
また、テスト組織のマネージャーとして、組織の運営・管理を担うキャリアパスも用意されています。
未経験でキャリアアップするには、自主的にテスト業務に関連した勉強をするなど、入社後にそれ相応の努力や挑戦が必要です。

―テスターとしてスキルアップしていくためには、入社後にどういった勉強が必要ですか?
 
大きく分けると、テスト業務、サービス、ITに関する知識の習得が必要です。
・テストの知識:
 テスト技法やテストに関する考え方などの勉強になります。
 テストの資格(JSTQBなど)や、テスト技術に関する体系的な知識を学ぶことが習得の近道だと思います。
・サービスの知識(ドメイン知識):
より品質の高いサービスを提供するためには、サービスが対象としている業界(金融業界・小売業界など)に関する知識や動向、競合アプリなどを学ぶ必要があります。
・ITに関する知識:
テスト業務を遂行するためのツールや端末操作の知識はもちろん、サービスの基盤となるネットワークやアプリケーションがどのように動作しているのか、開発されているかを理解するために、ITリテラシーも必要です。
ITパスポート、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験などの資格習得も、ITリテラシー向上に役立ちます。
それ以外にも様々なブラウザやスマホ、OSに関する知識や操作経験なども役に立ちますよ。

 
▼未経験で応募可能なオープンポジションの応募要項はこちら!

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