ワクチン廃棄0で1,500人の接種完了。職域接種運営の裏側をご紹介

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【お知らせ】2023年10月1日にLINE Fukuoka株式会社からLINEヤフーコミュニケーションズ株式会社へ社名を変更しました。2023年9月30日以前の記事には旧社名で記載しています。

LINE Fukuokaは、2021年7月2日〜8月10日に職域接種を実施。職域接種のワクチン廃棄問題が明らかになる中で、社員と同居する家族(*)、メルカリ福岡オフィスなど地域企業の方々を含めて総勢1,500人の接種をワクチン廃棄0で完了いたしました。

企業へのワクチン供給再開の動きを受け、弊社のワクチン廃棄0を実現するために取り組んだ工夫・ポイントをご紹介いたします。

(*)家族は、事実婚や同棲中のパートナーも含む

■ワクチン廃棄0を実現した運営のポイント

①必要数を事前に精度高く把握
厚労省職域接種予約開始前に、社内アンケートシステムで社員、家族の接種ニーズを確認。地域企業からの接種希望も受け、1回目接種数の大枠を把握。

②接種希望者のキャンセル、追加に対しタイムリー、柔軟に対応
・ワクチン予約システムを自社で構築し、予約日程の割り振り、変更、キャンセル、新規追加希望などがスムーズに行えるようにした。予約状況の管理もシステムで負担減。

・接種日当日に予約のキャンセル等で端数が出た場合に備えて、別の日に接種を予約している管理職にも待機してもらい、枠が空いたら待機している管理職に接種を行った。

・加えて接種希望の打診を受けていた企業と連携し、枠が空いたら事前・当日にご連絡差し上げ、来社いただき接種してもらった。

・諸事情で職域接種で2回目を受けられなかった方が、2回目の接種のみでも受付可能な接種センターを見つけられない問題を受け、救済措置も手配。職域接種の2回目を受けられなかった方については、職域接種と同じ医療機関が運営する別の接種会場の案内、予約の調整を行った。

③報道されるワクチン廃棄となる事例などを収集し、保管ミスの対策を徹底
・冷蔵庫の開けっ放しによる廃棄→養生テープで冷蔵庫の扉を必ず固定

・台風による停電などの有事における対応→非常用電源+UPSによる対策

・設備異常における温度管理ミス→フリーザー並びに冷蔵庫の温度を保管期間中は毎日実施して管理簿をつける。温度管理アプリだけでなく、アナログの温度計も併用して温度管理を徹底

・コンセットの抜け落ち→プラグ部分を床に埋め込み、コンセットに引っかかって抜けることがないようにしっかり固定

・ワクチン保管場所の管理→関係者以外が立ち入りできないように施錠

④「ワクチン廃棄0」に向けて社内関係者を幅広く巻き込み、組織が一丸となって対応
・職域接種の実行にあたって、複数のワーキンググループを作り定期的に会議を行った。接種予約システムの構築、会場設営・当日運営、医療機関との連携、親会社との連携、経営への定期報告等、様々なワーキンググループ会議に、人事、社内IT、総務の各担当が参加しLINE Worksなどのチャットでタイムリーに情報を連携した。

・経営陣が「貴重なワクチンを無駄にしない、最後まで諦めずに廃棄0を目指す」という強いメッセージを打ち出したことで、職域接種の準備で多忙かつ緊張感のある日々が続いたが、メンバーも呼応し熱意をもって取り組めた。

▼職域接種会場の様子

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■8日間でリリースした、ワクチン予約システム開発の裏側
課題:ワクチンの予約システムに関しては国内LINEグループ同一のツールの導入を検討していたが、東京と福岡では委託する医療機関が異なるほかセキュリティ面や社内システムの改修にかかる時間を考慮し、独自に開発を行うことになった。

打ち手:予約システムを一から構築する場合は2ヶ月以上かかる想定だが、8日間で予約システムをリリースする必要があった。そこで、以前OutSystems(*)で作成した、健康診断/インフルエンザワクチンの予約調整システムをベースに、接種希望者が日程調整に困らない必要最低限の機能に絞って開発を行った。

結果:8日間でシステムのリリースを実現。リアルタイムで予約の空き状況を確認でき、柔軟に予約のキャンセル・取り直しができるシステムによって、予約者・予約管理者双方の事務作業を軽減し迅速な接種を可能にした。

(*)OutSystems:短期間での開発を可能にするローコードプラットフォーム

▼ワクチン接種予約システムの構成 

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<LINE Fukuoka株式会社 HR室(人事部門) 室長 品川のコメント>
「ワクチン接種がいち早く進行できた理由は、国の職域接種登録がオープンになった当日に必要数をきちんと登録できたことが大きかったです。
事前アンケートの精度が高かった点が影響しています。
LINE Fukuokaでは日頃から社内アンケートに回答することが、当たり前の文化として醸成されているからこそ、実現できたと思います。また、社内ITの協力でワクチン予約システムを8日間程度で構築し、当日の運営でも、人事だけでなく、総務の皆さんが、それぞれの領域で臨機応変に対応してくださったし、当日廃棄をなくすために、管理職の皆さんにもご協力いただきました。全社一丸となって成しえたことだと感じます。」

品川さん
※写真撮影の際のみ、マスクを外しています

今後も、会社で適切な感染症対策を実施することを通じて、社員の安全確保、社員・ご家族にも安心してもらえるような職場環境を整備し、事業の安定的運営と地域社会の一員として新型コロナウイルスの早期収束に取り組んでまいります。

ワクチン接種予約システムを開発した、Enterprise ITセンター 副センター長/IT支援室室長 海田のTwitterアカウントはこちら。DX情報、社内ITのお仕事ネタを発信中!

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